OMS主催
(本気で、伝道と、牧会を考えているなら、この秋、このセミナー!)
「わたしの羊を養いなさい」 ヨハネ21:17
【推薦の言葉】
「2011年4月タイで開催されたコーチング・セミナーに出席しました。いくつかのコーチング・セミナーを受けましたが、ティム先生のコーチングの知識の豊富さとコーチングの実演に感動しました」
日本ホーリネス教団 宣教局長 中道善次
教会の働きのために召され、立てられている牧師には、良いリーダーシップ(指導力)を発揮することが求められるものです。もちろん、御言と、御霊の導きが、霊的な指導の基本ですが、牧師としての良いリーダーシップは、誰かからの指導を受け、絶えず、そのあるべき姿をチェックすることで、十分に発揮されていくという面があるのではないでしょうか。
今回、OMSよりご案内を頂きました「コーチング」とは、対話によって相手に気づきを与え、共に目的に向かって行くことができるようにするための技術だとされます。それは、教会が、主の宣教に向かい、また、ひとりひとりが、主の忠実な弟子へと成長するのを励ますためには、各牧師が、ぜひとも身に付けておくべきものと言っても、言い過ぎではないしょう。同労者の皆様が、良きリーダーシップを発揮するための一助として、このセミナーを是非お用いくださいますよう、心からご案内いたします。どうか、ふるってご参加ください。
(※各教会大変かも知れませんが、牧師研修ですので、特に遠方の先生方は、交通費、参加費は、なるべく教会で出して頂くようにしてください)
◇日 時:2015年11月9日(月)午前8時 ~ 11日(水)12時
*午前のセッションが8時~12時、 午後のセッションが1時~5時です。
◇費 用:4,000円 ※セミナーは、日本語訳の参考資料を用い、通訳者付きです。
*先着15人まで 「無料」(シリアルの軽い朝食付き)で、OMSクリスチャン・ミッション教会のゲストルームで宿泊して頂けます。それを越えた場合、東京聖書学院の寮でも宿泊可能のようですが、1泊2,000円が必要になります。また、昼食と、夕食は、ご自分で準備なさるか、東京聖書学院に申し込むことができます)
◇申込先:OMSクリスチャン・ミッション教会
☎ 042‐391‐3071
✉メールはこちらへ
今回の講師、ティム・レール(Tim Roehl) 宣教師は、これまで50カ国以上で伝道活動をしている団体の指導者を対象に、(そこで働く牧師や働き人が効果的に働くことができるような指導をするための)、セミナーを行って来られました。同じようなコーチング・セミナーを受講した参加者たちから、すでに多くの高い評価を得てきています。ティム師は、現在、OMS(ワン・ミッション・ソサエティ)の指導者養成責任者 (Director of Leadership Development)として働いておられます。また、コーチングについて記された “TransforMissional Coaching: Empowering Leaders in a Changing Ministry World” (トランスフォーミッショナル・コーチング)という本は、共著ですが、ティム師が書かれたものです。
隣町への開拓
宣教局長 中道 善次
パウロがエペソを拠点に行った第三次伝道旅行では、次のような素晴らしい伝道の成果を述べる記述がある。
「それが二年間も続いたので、アジヤに住んでいる者は、ユダヤ人もギリシヤ人も皆、主の言を聞いた」。(使徒行伝19:10)
ここで言うアジヤは、ユーラシア大陸全域を示すのではない。聖書を知らない頃の私は、「アジア大陸」と理解していたが、このアジヤは現在のトルコ南西部のアジヤ州を指している。
アジヤ州でパウロが展開した宣教の戦略を理解する助けになったのが、ヨハネ黙示録2~3章に出てくる「アジヤにある7つの教会」である。それらはエペソ、スミルナ、ペルガモ、テアテラ、サルデス、ヒラデルヒヤ、ラオデキヤである。これらの教会のある町は、全て「アジヤ州」の中にある。黙示録が書かれた時代には、すでに存在しなかったようだが、ヒエラポリスとコロサイもアジヤ州でパウロが開拓した教会である。「アジヤに住んでいた者が皆」とは、アジヤ州の全ての町々に教会、あるいは集会所が開設されたことを意味すると理解できる。パウロの伝道方法は、まずその町にあるユダヤ人の会堂に入って御言葉を語ることであった。
聖書地図を見ると、エペソからスタートして北に接する町を順番にたどり、やがて南下する。そして一回りしてエペソに戻る。パウロは、隣町への伝道をアジヤ州で展開したと思われる。
同じ視点から、日本ホーリネス教団の教会分布を調べて行くと、アジヤ州の教会分布と似た地域が3つあることに気がついた。(他にもあればご指摘ください)。
それは奥羽教区、四国教区、神奈川教区である。奥羽教区では、白鷹から近隣の町に教会が開拓されていった歴史がある。四国教区(特に愛媛県の教会)では、菊間を中心に東西の隣町に伝道がなされ、そこに教会が築かれていったことがわかる。また私が仕える茅ヶ崎教会は、横浜教会によって開拓された。横浜教会は、井土ヶ谷、相模原、茅ヶ崎を開拓した。やがて生み出された教会がそれぞれ、横浜いずみ、津久井、萩園を開拓した。茅ヶ崎と萩園は、神奈川教区の支援を得て、秦野を開拓した。
ホーリネスの先輩の伝道者たちが、パウロの宣教の戦略を意識していたかどうかわからない。だが、パウロと同じように隣町や同じ県内に伝道を展開していったことは間違いがない。
これは奥羽教区、四国教区、神奈川教区に特化することではない。教会が開拓伝道を始めるとき、近隣のまだ福音が述べ伝えられていない地域にターゲットを絞り、集会を開始するのではないだろうか。
私はOMSの宣教師と一緒に7年間働いた。彼は萩園教会の献堂式が終わった日にこのように尋ねた。「次はどこを開拓するのか?」
私にとってはプレッシャーを感じる言葉であった。だが彼は続けて言った。「神奈川県西部にまだ教会が一つもない市町村はないか。私はそこに開拓伝道をしたい」。OMS宣教師の言葉に背中を押されるようにして次の開拓伝道に乗り出した。
彼の言葉から、多くの宣教師が抱いているパウロと同じ宣教の情熱を私は感じ取った。「キリストの御名がまだ唱えられていない所に福音を宣べ伝えることであった」(ローマ15:20)。
日本ホーリネス教団では、新規の開拓伝道はここしばらくなされていない。それは、私どもの教団の宣教は、OMSの宣教戦略に負うところが大きいからである。戦後のECC(OMSの伝道方式の名称)による福音十字軍の働き(トラクト配布と開拓伝道)、また1980年代からは「開拓クルセード」(今はクルセードという言葉を使用しないが、ここでは当時の呼称をそのまま使う)が始まり、日本ホーリネス教団の「開拓指定」とセットで、教会開拓と会堂建築がなされた。
しかし、2000年頃からOMSは宣教の戦略を大きく変えた。それがCM(チャーチ・マルティプリケーション=日本語では教会増殖)である。CM(教会増殖)が、従来のECC開拓と大きく
違う点が2つある。それは、牧師を派遣しない。会堂を建てないことである。
訓練を受けた信徒リーダーが集会を導く。それは「教会堂」という場所を必要としない小さな集会である。その集会で導かれた人が、増殖する集会のリーダーとなって行く。
CMの日本への導入と適用は、決して簡単ではない。だが日本宣教の壁を打ち破る一つになってほしいと願う。先月も述べたように、宣教や教会の実践的働きに「正解」はない。今回は、「隣町への開拓」という切り口から、私たちの行ってきた開拓伝道を再評価し、新たな伝道へのチャレンジとしたい。
CM(教会増殖)ととりなしの祈り
宣教局長 中道 善次
OMSは毎年CM(教会増殖)セミナーを世界各地で開催している。アジア太平洋地区のセミナーは、今年はインドのバンガロールで10月に開催される。私は2011年4月、タイで開催されたセミナーに参加した。2年前の報告で申し訳ないが、分かち合わせていただきたい。
結果を追求するCM(教会増殖)の学びは、「日本の教会の現状では難しく、落ち込んで帰るかも」と心配しながら参加した。セミナーには、WH連で知り合った友人が数人参加していた。台湾聖教会のアラン労牧師、バングラデッシュのアドヒカリ牧師。新しい出会いもあった。ミヤンマーのチン族から4人の牧師が参加していた。ネパール宣教に従事する韓国人の朴牧師。香港の頼瑞林牧師は、被災地日本を深く心配してくれた。アジアのホーリネス教会の同労者たちとの友情を深めることは、学びと共に大きな祝福であった。
タイでの研修会の主題は、コーチングであった。私の関心のある分野の学びで、正直ほっとした。アメリカ人の行うコーチングと日本で私が学んだコーチングの違いが興味深かった。
私が学んだコーチングは、メンタリング(論文の指導)と同じという見解であった。だがメンターとコーチは違うと学んだ。メンタリングは、自分の持っている全てを相手に注ぎ込む。そこにはメンターの長所に焦点が当たる傾向がある。だがコーチングは、「引き出す」ことに焦点を当たる。コーチを受ける人の長所に焦点が当たる。
研修では、コーチングのロールプレイ(実演)がなされた。日本人は受容型のコーチングをする傾向が強いが、アメリカ人宣教師は、鋭い質問を浴びせて、目標設定に至らせる。コーチングを受けたのは韓国のレイモンド宣教師。演技ではなく、レイモンドが実際に宣教地インドネシアで携わっている奉仕に関してコーチングがなされた。彼が関わる数多くの奉仕の優先順位をきちんと定めさせる真剣なコーチングの実演を見せていただいた。
このセミナーには、OMS本部から2人の「とりなし手」が参加していた。彼らは集会中に祈る。さらに個別に面談の時を持ち、祈祷課題を聞き出し、とりなしの祈りを献げてくれる。そのとき出会ったデック・マクリーシュ兄は、今でも私の「執り成し手」であり、Eメールで、教会の祈祷課題と共に、個人的な祈祷依頼もお願いしている。
CM(教会増殖)は、背後のとりなしの祈りで支えられていることを知った。