謝恩金の仕組み

            

奉仕局の大きな働きの一つは、隠退された先生方の生活のために年金として「謝恩金」の支給をさせていただくことにあります。十分ではありませんが、毎月支給(実際には隔月の支給)させていただいています。これは現役時代の牧師謝儀額に関係なく、公平に支給されるものです。
謝恩金の仕組みについて、以下に概略を説明させていただきます。詳細は、「教師の福利厚生に関する規程」を参照ください。
 

重要なことは、謝恩金の仕組みを正しく理解し、隠退後の必要な備えを現役時代からしっかり行っておくことです。

 


 

謝恩金の概要

  • 日本の年金制度は2階建てと言われます。
  • 1階部分は、すべての人が加入する国民年金、2階部分は、公務員や会社員などが社会保険に加入し支給される厚生年金になります。自営業者などは2階部分がないことになります。ホーリネス教団所属教師の場合、この2階部分を補うものが「謝恩金」となります。
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公的年金との違いは?

① すべての教師に同じ条件で提供されるものです。

  • 公的年金は現役時代の収入(納付額)に従って支給されるのに対し、「謝恩金」は現役時代の牧師謝儀に関係なく、公平に(すべての教師に同じ条件で)支給されます。

② 謝恩金は、収入を一定の水準への底上げを目的としたものです。

  • 公的年金は、現役時代に収めた年金に応じて支給されますが、「謝恩金」は、収入が一定の水準に満たない部分を補填するため(底上げ)に支給されるものです。すなわち、収入が一定水準以上となる場合は、謝恩金は支給されない、または、減額されることがあります。

 

謝恩金の支給額は?

  • 謝恩金は、収入が一定水準となるように補填するものです。一定水準とは、単身者では14万円、夫婦の場合は18万円です。
  • したがって、
    1. すでにその収入がある人は、謝恩金は支給されません。
    2. 収入がその一定水準に満たない場合は、(水準額―収入額)が支給額となりますが、支給額には上限があります。支給上限額は、単身者の場合は46,000円、夫婦の場合は85,000円となります。ただし、厚生費の納入期間(20年以上であれば上記金額)や公的年金の受給の有無(公的年金の受給がない場合は上乗せあり)によって上限額は変わります。詳細は、「教師の福利厚生に関する規程」を参照してください。
  • 夫婦の場合を例に下に図示します。
  • ここで収入とは、教会から支給されるもの、奉仕謝礼、年金(国民年金、厚生年金、共済年金、生命保険年金)、不動産収入、アルバイト等、全ての収入のことになります。また、それは基本的に毎月定常的に得られる収入であり、年数回とか不定期で依頼される奉仕の講師謝礼などは含みません。
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受給の手続きは?

  • 隠退されると、毎年度末、奉仕局から調査票を送付させていただきます。
 

財源は?

  • 謝恩金は、「厚生基金」から支給されます。厚生基金の財源は、各教会から納入いただく「厚生費(旧教会厚生費、旧牧師厚生費)」、「謝恩デー献金」、みなさまからの「特別賛助金(献金)」です。その他、運用による利金収入があります。厚生費も各教会には大きなご負担になっていることは理解していますが、一切を主に捧げて、生涯、主と教会のために仕えて下さった先生方のことを覚え、ご協力をお願いしております。
  • なお、厚生基金は、現役牧師の福利厚生のためにも使用しています。